<成人研修>

「社会におけるガールスカウト活動の意義」

       日本連盟顧問
講師 : 高力 壽美子氏

「こうあってほしい」そのために何をするか

2009年6月27日(土)
池田駅前南会館
参加者: 66名

 大阪にガールスカウトの種を蒔いて下さった高力先生。91歳とは思え
ないお顔、張りのある声、凛とした立ち姿、昔のスカウト活動をさも昨日
の出来事のように話される様子、今起こっている社会情勢、とりわけガー
ルスカウトの現状と解決の糸口まで、次から次へと話される一言一句に
時間の経つのを忘れて聞き入ってしまいました。先生の思いを全て書き
きれないことをお許しいただき、2時間のお話を要約いたします。

           <ガールスカウト経歴>
1947年(昭22) ガールスカウト中央準備委員会発足
1948年(昭23) 大阪GSリーダーズクラブ発足 会長
1949年(昭24) ※日本連盟発足 大阪府第1団登録
1951年(昭26) 米国国務省人物交流計画で派遣・渡米
            「トレイニングセンター基金」寄贈
1953年(昭28) 支部結成推進委員会 会長
1958年(昭33) 大阪府支部許可 支部長
            「大阪国際友愛基金設置」 基金寄贈
1960年(昭35) ※第17回世界会議で正加盟連盟
            事務局「厚生会館(現青少年会館)」へ
1962年(昭37) レディ・ベーデン・ポウエル来阪
1970年(昭45) 万国博覧会(大阪)開催 GS出場
1975年(昭50) 日本連盟会長(第9代・第12代) 8年間
1978年(昭53) (財)大阪ガールスカウト協会設立
1982年(昭57) 大阪ガールスカウトセンター開所
1989年(平 1) 内閣総理大臣「薫四等瑞宝章」受賞
1990年(平 2) 日本連盟顧問(〜現在)
 ※1968年(昭43) 機関紙「大阪ガールスカウト」
     第1号発行から現在まで冒頭の文章を執筆

 ガールスカウトで育ち、わが子にもやらせたいと地域にガールス
カウトを作り現在も活動しているリーダーがいる。自分で学び考え
て行動が出来る人間になったら次世代もそうなってほしいと思う。
一つの種が世界の芽に広がっていく。先輩の築いた種が実を結ぶ。
花を咲かせ結んでいくのが私たちである。同じ志を持ち、精神的道
義的価値観を共有することで世界市民になれる。リーダーは有難い
役目。役目を果たすことが出来たら素晴らしい人生を送れる。
 ガールスカウトは女性によって、次世代の女性を育てる役目を果
たしている。登録するということは、世界市民になりますという意思
表示である。情報過多の時“ねばならぬ”を実行するには『やくそく
とおきて』がある。ガールスカウトの会員が減少の時、控えめにして
いると思う。時に厳しく、やさしく指導することがリーダーの形。生きる
ことがどんなに厳しくても、人のために働くことが出来る人になってほ
しい。地域社会、世界のために基本にあることは、なぜ私たちはこん
なことをしているのかをしっかりと伝えてほしい。私たちは世界中の人
たちと価値観・共有感を持っている。“My life was happy〜私は幸せ
な人生であった〜”といって終われる人生でありたい。日々の小さな
善の積み重ねの中から(一日一善)

 「人の道」といわれるようなことが忘れられている時代となって
いる。人間らしく生きるために、基本は“愛”である。惜しみなく愛
を与える。容易ではない。ペースは家庭である。日々の積み重ね
の中で育てていく。知らせる・やらせる・体験させる。苦労したこと
は身につく。自分に力がつく。大人も学習し、経験し、体験する。
必要なものは子どもに与える。「ねばならぬ」も同時に与える。他
への思いやりの心を教える。子どもの要求に応えることが親の義
務みたいになっているが、家庭内で子どものエゴが通ると、世の中
も通ると思い違いをする。あってはならない時にはストップをかける。

 人間らしく人の道を歩める人、自分で考え行動できる人。社会
全体の中のひとりであり、人と共に生きている。自分の欲するこ
とは他の人も同じである。自分がどう生きていったらよいか。子ど
ものこと、将来の日本を考えると、そこでリーダーシップが取れる
よう、耐えていけるように育てていかなければならない。

リーダーは大きな役割を果たしている
人らしく生きることは
inserted by FC2 system